業務SaaSアプリの利用動向調査(Businesses at Work 2023)

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Okta Japanが業務アプリの利用動向調査(Businesses at Work 2023)を発表しました。C向けと言うよりB2Bに関わる方向けの情報だと思うので、個人のつぶやきじゃないこの活動の方で感想を書きたいと思います。

下記からレポート本体はダウンロード可能です。

Businesses at Work

カテゴリーで見る成長率

プレス記事にもトピックスは書かれているので、概要を目にされた方も多いと思いますが、顧客数とユニークユーザー数のマトリックス表になっておりまして右上の象限にいる企業が成長株となっております。

  • コラボレーションアプリ(Figma、Miro、Asana)
  • セキュリティアプリ(1Password、LastPass、Zscaler、KnowBe4、Cisco Umbrella)
  • 開発者アプリ(Sentry、Datadog、GitHub、PagerDuty)
  • セールス&マーケティングアプリ(HubSpot、Freshworks)
  • ビジネス購買アプリ(Amazon Business)

個人的にはどちらかというと個人ツールの印象が強かった1Passwordとかもここに入っているのがちょっとした驚きですが、FigmaやMiroなどある意味で定番のツールたちがランクインしているように見えます。

カテゴリーでの成長を見る図

このレポートにはアプリカテゴリーでみた成長のマトリックスも掲載されているのですが、実はTravel分野が圧倒的に成長したそうです。ユニークユーザー数では197%の成長と、このマトリックス表の軸を作った1つの大きな要因になっています。レポートによると2020年から成長が始まっていたカテゴリーでコロナ禍の移動制限の期間を経てリバウンドという事。そのパンデミック下での成長株だったコラボレーションやビデオ会議系は引き続き成長しているもののスピード自体は21%くらいで昨年の28%からは落ちているようです。成長の余地がどのあたりにあるのかは興味ありますが、直接的に書かれていない気もするものの、生産アプリの解説のところでM365とGWSの成長率が出ております。どの顧客層の市場を見るかによりますが、GWSの方が成長率は高く、この成長率の源泉になっているのはやはり中小企業層と言うことのようでして顧客数ベースで35%成長しているようです(M365は23%)。文脈からするとこの領域が成長の余白が多いエリアとして取り組んでいくのでしょうね。

best of breedの台頭

Oktaの立ち位置らしいデータとは思いますが、複数Saasの組み合わせ(意訳すぎるけど)であるベストオブブリードという考え方がありまして、顧客がその分野で最良と言われる分野のアプリを選択して生産性を高めていくという思想のアプリです。現実の企業がその予算を確保できるのかは置いとくとして、1つのアプリと心中する訳ではなく複数のサービスを組み合わせて業務効率が高まるのであれば、積極的に投資していくというのが米国西海岸系のSaas企業のサービスを使っている企業のIT担当の考えでして、そんなに無視できない考え方だと思います。

レポートにあったのはオフィススイート系Saasの代表としてM365を起点とした連携の利用動向ですが、データを見る限り2018年から2022年で減ってるのはBox。それ以外のAWSやGWS、Slack、Zoomといったアプリは増加していまして、一番増えているのは48%増のZoomのようです。見方あってますよね。2022年が右にあるアプリは比率が増えてるという意味のグラフだと思うので。Microsoftの推しているTeams自体も成長している印象はあるものの、ZoomやSlackを併用する顧客が増えているというのが実態みたい。個人的な印象としてもMS社の言い分は置いとくとして、これらのアプリの方が気が利いてますし、私個人のツールとしてはZoomには課金しています。

ちなみにそのMicrosoft365とGoogle Workspaceの成長率についてはGoogle Workspaceの成長率の方が32%で9%もM365を上回ったようです。昨年、いろいろ無料版の見直しなど一気に実施していましたが、いろいろとテコ入れした成果が現れた形になっているように思います。この2社は最近のAI機能の搭載でもバチバチ争ってますので、個人的にもお仕事の観点からからも引き続き興味がある2社です。

他にもこのレポート内ではマルチクラウドやe-wallet(Paypalがダントツ)など他のカテゴリーについても報告が上がっているので、もう少し理解を深めつつ読み進めてみようと思います。

もし他に参考になる情報をお持ちの方や感想などありましたらTwitterの方でも結構ですので教えてください。

プロフィール
書いた人
野崎 秀吾

Content Syncretist(コンテンツシンクレティスト)
コーヒーとクラフトビール好きです。平日日勤帯は在宅勤務が多いです。
ジェネレーションアルファ世代の双子の父。
Brompton乗ってます。
最近のプロジェクト:
* AIを活用して、架空のファッション雑誌風写真集を出版。

Tokyo WFH Radioはテレワークで出勤時間相当の可処分時間が出来たので、独学者として活動したアウトプットを中心に書いているブログです。

SNSで私を見かけたら、ぜひお声掛けください。AIとクリエイティビティ、音楽制作の裏側、あるいは日常のことなど、皆さんとの交流を楽しみにしています。

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