Googleが2月15日に「Chrome OS Flex」を発表しました。古いPCやMacをChromebookにしちゃえるOSでして、10年前のMacbook Airにインストールできたという記事を読んで、たまにLinuxの勉強用にLinux Mintを入れていたThinkPad X61sの事を思い出しました。Chromebook自体は触ったことはもちろんあるのですが、そういえば昨今の学校ではChromebookを配布されるという話を聞いたような気がしましたし、使い込んだ事がないよりはある程度知っておいた方が良いと思いまして。
導入環境について少しだけ説明します。もちろんメインのお仕事で使うためのサラリーマン仕様のWindows端末は貸与されているのですが、プライベートとなるとM1チップのMac mini(にParallelsでWindows11導入)、iPad Pro、iPhone(とApple Watch)と俗に言うAppleロックがかかっております。こういう面白いニュースが入ってきても遊べる環境となると、Linux Mintが入れて満足していたこのThinkpad X61sと、64bitOSが正式リリースされたRaspberry Piしかありませんでした。
X61sと聞いてよくわからない方はこちらの記事で記載の通りで、低電圧版Core 2 Duo L7300(1.40GHz)というかなり前のCPUが採用されたノートパソコン、とだけわかれば大丈夫です。SSD化してあり、メモリー増量(ファームウェア改)です。インストールできてもフルでOSの性能を発揮できない点など理解した上で作業をしております。
まずはインストール方法の確認
多くの方が解説済みなので、このページでは割愛したいのですが、Chromeの拡張を入れるとリカバリー用USBが作れるようになるので、その中でFlexを選択するだけです。いろいろなYouTuberの方が既にインストール方法の動画をアップされてまして、個人的な印象だけで1つ選ぶとするなら、カメラ目線にどこまで視聴者が耐えられるかの耐久試験にもなっているこちらの動画を紹介します。
LinuxのChromeからのインストールは?
冒頭書きましたが、私のThinkPad X61sにはデフォルトで入っているWindowsではなく、Linuxが入ってます。Chromeをインストール済みでほぼChromebook的な使い勝手にしていたので導入方法で説明されている通りに拡張機能のインストールからトライしました。しかし、Linuxは未対応というエラーメッセージが表示されました。写真撮り忘れちゃったのでここは報告と共有だけですが、Linux環境のみの方はGoogle側が環境を拡大するまで待った方が良いかもしれないです。
インストールUSBの作成
お手元のMac(M1でもOKでした)にUSBメモリをさして拡張からインストール用のUSBメモリを作成します。待ち時間20分とか出ますが実際の所要時間は5分程度でした。まだ時間あるから記録用の撮影をしようと思った矢先に処理完了いたしました。いい仕事するね。M1チップ。
怪しい画面表示
作成したUSBメモリを導入先となるX61sのUSBポートに差し込み、いざ起動です。
ThinkPad X61sは日頃からリカバリーモード対応で機動順をUSBからにしてあるため、USBメモリを差ししばらく待つとFlexのインストール画面が表示されました。
出てきた画面がこちらです。
色が出ない。うっすらマウスカーソルらしきものも見えるのですが、ここからは心の目を多用して操作するしかないので、おおよその感覚でOKとか次へのメニューを選択していきます。あと英語のみでノージャパニーズです。
ご覧のように画面表示がきれいじゃないXGAクラスのディスプレイ端末にインストールする方向けのアドバイスです。一番ハードな部分がWi-Fiを選択するところだと思います。もしもご自分が使う予定のSSIDが一番最初に表示されない変な名称のものだとしたら、かなり難儀すると思います。できれば数字とか記号が入ったものを立ち上げておいて、心の目だけで選択できるようにしておく準備をした方が良いと思います。私の環境ではたまたま他のWi-Fiが見えなくて上の方に見えて事なきを得ました。次に別の環境で選択できるか?と言われたら自信がないのでいよいよフォースを使うしかないと思ってます。
ブラックスクリーン登場
しばらく待っていると電源が落ちます。必要なファイルの書き込みが終わったので再起動のモードに入るのですが画面の表示がよくわからないのでSSDとかのインジケーターをみて様子を探る必要があります(わかる人にしかわからない会話をしてます)。
しばらく待つと終了モードっぽい状態になったので、おそらくリブートしてOS起動になるのだと思いましたが、一向に起動しようとしません。
あきらめて電源ボタンを長押しして強制終了。Chromebookの画面になる事を期待して再び電源を入れるもファームウェアの画面以降は画面が真っ暗のまま。ブラックスクリーンです。
5分ほど待つも変化ななし。諦めて強制シャットダウンします。
この時点では初回のインストールが上手くいかなかったのだろうと考え、一つ前の項目に戻る形で、インストールUSBを再度差し込み、何事も無く再インストールを試みます。2度目になると心の目もあまり必要なく、身体が覚えているのでかなりスムーズに完了します。
ループする世界でもう一度画面が暗くなったところにやってきます。今度は刺しているUSBメモリも外し、電源を落とせそうなインジケーターの状態を確認して、電源ボタンを長押しし、強制的に再起動させてみました。その結果、2度目のループは違う世界への入口になりました(直訳サイト風)。
起動
はい。今度は立ち上がりました。画面の色も読み取れるようにちゃんと表示されています。
この後、使っているGoogleアカウントとの紐付けなどChromebookとしての初期設定が始まります。そこは私のブログでわざわざ解説する部分でもないので、画面越しに見える視線が気になる冒頭の動画で代替いたします。
使用感は普通にChromebookとして使えるレベル
見たい人が多いようでしたらこの部分は動画にしても良いかも知れませんが、感覚的にはChromebookってそんなに描画が高速なデバイスでは無いと思いますので、15年前のCPUの端末であっても、普通のChromebookとして使えてしまうレベルの挙動だと思います。最初は英語だけのモードと思っていましたが、日本語をデフォルトにしてあるアカウントと紐付けるとちゃんと言語設定も日本語に変わります。
Thinkpad X61sはレノボ製ですが現行のような薄型キーボードではなくまだ深さのあるものですので、こうしたタイピング体験で使用出来る端末として考えると、ユニークではあります。個人的には色々トラブル続きのiPad ProのMagicKeyboardよりも、このThinkpad X61sをメモ書き用端末にしたい感じです。そのままGoogle Docsやスプレッドシートが使える点が便利です。ただキーボード設定が英語キーボードのままでして、私のThinkpadは日本語キーボードのままにしているので、ちょっと配列が合ってません。言語入力の項目をいじっても反映されないのでデバイス系のところでいじるのでしょうか。詳しい方がいらっしゃいましたらこっそり教えて下さい。私は日頃からキートップの表示をみないで入力しているので気にしてないです。
トラブルメモ
今のところ気になるのは今回書いた2点。気付いたら追記していきたいと思います。
- インストール時の表示が崩れている
- キーボード配列がいじれない
まとめ
インストール時のトラブルさえ冷静に対処してしまうと、起動したら最新OSが使える点は面白いです。Chromeが普通に使え、YouTubeもそこそこちゃんと表示されるレベルで使える端末に生まれ変わりました。もしお手元に電源が入るけど、、レベルの古い端末が転がっている方は、試しにインストールしてみると良いかもしれません。
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